自己破産の知識
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自己破産の基礎知識

免責不許可事由とは

免責手続は,支払義務を免除するかどうかを判断するための裁判所の手続ですが、次のような免責不許可事由があるときは免責が不許可(支払義務が免除されない)とされることがあります。

(1)免責不許可事由の類型

  1. 破産手続や免責手続において虚偽があったり調査に協力しない場合
  2. 浪費やギャンブルが負債を増やした主な原因の場合
  3. クレジット契約などに違反する悪質な行為(商品の現金化など)をした場合
  4. 支払能力などについて債権者を欺いた場合
  5. 財産隠しをした場合
  6. 過去7年以内に免責を受けている場合
  7. その他あり

(2)免責不許可事由があっても免責許可されることもある

免責不許可事由に該当する行為があった場合でもその程度が軽微であれば、裁判所は、破産手続開始の決定に至った経緯その他一切の事情を考慮して免責を許可することが相当であると認めるときは、免責許可の決定をすることができるとしています。

裁判所や裁判官によって異なりますが、「資産隠し」、「裁判所などが行う調査に協力しない」、「過去7年以内の免責」などがなければ、免責または、一部免責になるようです。

大阪地裁では免責観察型

大阪地裁では、免責不許可事由が重大な場合には、「免責観察型」といって、予納金20万円を一括、または、3か月から6か月の分割で積み立ててから、管財事件として破産管財人を選任して例外的に免責を認めることができないかどうかを調べるという運用を行っています。

具体的には、破産者は毎日家計簿をつけ月に一度破産管財人に見てもらい、きちんと節約した生活が送れているかどうかを確認してもらいます。問題がある場合は、破産管財人が破産者を指導します。また、借金を作った経過や財産の有無などについても調査をします。そして、経済的に立ち直る見込みがあると破産管財人が判断できた場合は、破産管財人が意見書を裁判所に提出し裁判官はその意見書を参考にして免責についての判断をします。ただし、免責不許可事由の内容があまりにも悪質な場合には、この運用はされません。

(3)免責不許可事由があっても救済されるべきケースもある

免責不許可事由の中には、クレジットカードを利用した商品の現金化や支払能力などについて債権者をあざむくため年収を過大に申告する場合などがありますが、それほど悪いこととは知らずにやってしまった場合もあるかと思います。インターネットの広告にクレジットの現金化の広告はありますし、借金をするときも収入明細書等の提示が必要なければ収入欄に過大に記入する事はよくあることかもしれません。実は、法的には許されないことです。
言いたいことは、免責不許可事由に該当する人の中にも、救済されるべき人がいるということです。

(4)免責不許可事由があってもまずは弁護士に相談しよう

免責不許可事由に該当するからといって、破産の申し立てをあきらめるのではなく、弁護士に相談することが大切です。弁護士費用はかかりますが、弁護士に依頼した時点で借金の催促はストップしますから弁護士費用を積み立てることも可能になります。逆に、免責不許可事由に該当せず、たいした財産も無く同時廃止でいけそうな人は、本人だけの自力で申し立てにチャレンジするのもいいと思います。

(5)免責不許可事由の詳細(破産法第二百五十二条より)

免責不許可事由の詳細
破産法第二百五十二条

裁判所は、破産者について、次の各号に掲げる事由のいずれにも該当しない場合には、免責許可の決定をする。

  1. 債権者を害する目的で、破産財団に属し、又は属すべき財産の隠匿、損壊、債権者に不利益な処分その他の破産財団の価値を不当に減少させる行為をしたこと。
  2. 破産手続の開始を遅延させる目的で、著しく不利益な条件で債務を負担し、又は信用取引により商品を買い入れてこれを著しく不利益な条件で処分したこと。
  3. 特定の債権者に対する債務について、当該債権者に特別の利益を与える目的又は他の債権者を害する目的で、担保の供与又は債務の消滅に関する行為であって、債務者の義務に属せず、又はその方法若しくは時期が債務者の義務に属しないものをしたこと。
  4. 浪費又は賭博その他の射幸行為をしたことによって著しく財産を減少させ、又は過大な債務を負担したこと。
  5. 破産手続開始の申立てがあった日の一年前の日から破産手続開始の決定があった日までの間に、破産手続開始の原因となる事実があることを知りながら、当該事実がないと信じさせるため、詐術を用いて信用取引により財産を取得したこと。
  6. 業務及び財産の状況に関する帳簿、書類その他の物件を隠滅し、偽造し、又は変造したこと。
  7. 虚偽の債権者名簿(第二百四十八条第五項の規定により債権者名簿とみなされる債権者一覧表を含む。次条第一項第六号において同じ。)を提出したこと。
  8. 破産手続において裁判所が行う調査において、説明を拒み、又は虚偽の説明をしたこと。
  9. 不正の手段により、破産管財人、保全管理人、破産管財人代理又は保全管理人代理の職務を妨害したこと。
  10. 次のイからハまでに掲げる事由のいずれかがある場合において、それぞれイからハまでに定める日から七年以内に免責許可の申立てがあったこと。
    イ 免責許可の決定が確定したこと 当該免責許可の決定の確定の日
    ロ 民事再生法 (平成十一年法律第二百二十五号)第二百三十九条第一項 に規定する給与所得者等再生における再生計画が遂行されたこと 当該再生計画認可の決定の確定の日
    ハ 民事再生法第二百三十五条第一項 (同法第二百四十四条 において準用する場合を含む。)に規定する免責の決定が確定したこと 当該免責の決定に係る再生計画認可の決定の確定の日
  11. 第四十条第一項第一号、第四十一条又は第二百五十条第二項に規定する義務その他この法律に定める義務に違反したこと。

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